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[1254]基礎コンクリートの初期凍害による強度低下

質問者:ヒロくん / 最新の回答・ご意見者:栃木 渡 / 回答・ご意見数:3件
カテゴリ:工事ミス・トラブル / 2011年01月17日 22:26

立ち上がりの基礎についての相談です。

ここ数日寒い日が続きますが、15日に立ち上がりのコンクリを打たれました。 (立会って無いので雪が降っていたかは不明)
更に16日に現場に見に行ったら、枠の上にビニールがちょこっと載ってるだけの養生しかしていませんでした。
おまけに強風により場所によってはビニールがめくれている箇所もありました。(前夜は雪が降った為、確実に中に雪が入ったと思われる。)

九州なんですが、昨日と今日は氷点下まで冷え込んだ為、コンクリートの凍害について心配になり、HMの施工監督に電話で話した所、「24KNのコンクリだから大丈夫。表面がちょっと凍るだけだから心配無い。」と言われました。
それでも私が「心配だ」という旨を伝えると、JIOによるシュミットハンマーによる強度試験を行ってもらう事にはなりました。

しかし実際の所、どうでしょうか?
ちなみに昨日の夜に写真を撮ったところ、表面が白くなってました。
指で触っても、水が指に付く感じは無かったのですが。
養生期間は中5日取るとは言っていますが、心配です。
今からでも何か出来ることは無いでしょうか?
よろしくお願いします。
(写真は現在のコンクリートの表面の様子と、現場の写真です。この程度の養生です。)
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これまでの回答・ご意見数3

アドバイザーからの回答

アドバイザー  相談者
myph

栃木 渡

一級建築士事務所 株式会社 北工房 代表取締役
2011年01月20日 19:18

所在地:北海道札幌市中央区北1条西15丁目1-3 大通ハイム409
URL:http://www.kitakobo.com/
PR:住宅設計に関わって30年が経…

>フラット35でローンを組もうと思っています

という事は、まだ、フラットの申請をされていないのですね。だとすると、既に打ち終わったコンクリートに対して、後日、フラットを使う事になった故、その基準に合っていない基礎をやり直し、、、は、基準がどうであれ「後だしじゃんけん」の感が否めません。素直には応じてくれないでしょう。

で、更にその呼び強度27Nと言う数値は、私も仕様書を読み直しましたが、読み取れませんでした。27Nと言うと、住宅にしては少々過大です。私の知見不足であればすいません。また、公共工事標準仕様書上の計画調合の温度補正の事をおっしゃっているのであれば、これは「結果」を求めるものでは無く、ちゃんと計算してやろうね、、という事ですし、住宅基礎レベルでは計算するためのデーターも充分に揃いません。通常、コンクリート強度は配合予定強度よりかなり強く出るのが普通ですから、仮に24Nで予定調合されたものであれば、温度低減と相殺で結果24N近くまで行くと思います。シュミットハンマーの測定は誤差が大きいですし、28日程度の材齢の浅いコンクリートにシュミットをかけてどれだけの説得力があるかも、少々疑問です。

制限速度40kmのところ仮に45kmで走れば、違反か違反でないかと言えば「違反」ですが、じゃ実際に安全か安全でないか?という論議であれば、これは別物と思います。写真を拝見する限り、ブリージング(コンクリート表面に水が浮かび上がる現象)水が凍っただけのようですし、基本的にはなんら問題がないように思います。硬化する段階でコンクリートは水和反応により発熱しますので、コンクリート自身が凍った、、という話は、聞いた事がありません。0℃前後で一晩おいて「水」は凍るかもしれませんが、コンクリートが凍るとは思えません。

ちなみに基礎の計算上、コンクリート強度が気になるのは、むしろ底盤の方です。布の立ち上がりは、「圧縮」という力を受けるだけですので、極論すれば5NもあればOKです(それでいいとは言いませんよ。。。(^m^;;、、、)

「ヒロくん」さんの不安はよく判ります。施工者も説明不足とは思います。ただ、

>この点を追求すれば、業者もやり直しせざるを得ないではないかと思っています。

最初から「やり直し」ありきの論議であれば、私も技術者として積極的にお手伝いはできませんし、当然、先方も素直に応じてくれないのは明白です。「やり直し!」と言った時点で、工事全体の歯車が上手く廻らなくなるような気がします。「あら探し」ではなく、お互いに「協力」するという雰囲気で話し合われてみてください。







myph

ヒロくん

所在地:大分県
2011年01月21日 23:04

栃木様
回答ありがとうございます。
まずフラットについてですが、営業から施工への引継ぎの際に、その意向は伝えております。
よって後出しじゃんけんでは無い事だけはご理解願います。

ただ仰られる通り、「やり直し」ありきの論議は間違いだったと反省しています。
ちょうど昨日HMの現場監督から連絡があり、栃木様と同じように「ブリージングにより出てきた水が凍っただけと思うが、心配されているので、養生期間を8日に伸ばし、4週間後にきちんと強度を確かめた上で、その後の工事を進める」と説明がありました。

こちらが心配していると言う事を理解しての対応だと思います故、お互いに協力するというスタンスで話し合いをしていこうと思います。
myph

栃木 渡

一級建築士事務所 株式会社 北工房 代表取締役
2011年01月22日 16:18

所在地:北海道札幌市中央区北1条西15丁目1-3 大通ハイム409
URL:http://www.kitakobo.com/
PR:住宅設計に関わって30年が経…

構造計算的に実は、コンクリートの強度はほとんど問題になりません(特殊な形態を除いて)。ようは「圧解」しなければOKだよね。。という感じです。上から徐々に仮に無限大に力を加えると、多分、かなり弱いコンクリート基礎でも、基礎が壊れる前に地盤沈下を起すケースが多いと思います。

スポンジ(地盤)の上に角砂糖(基礎)を乗っけて上から押せば、角砂糖がつぶれる前に、スポンジが引っ込みます。問題になるのは、鉄板(強い地盤)の上に角砂糖を乗っけた場合、力を加えれば、いつか角砂糖はつぶれますが、その力たるや、多分、木造レベルでは数十階建てにしても大丈夫でしょう。。。

打設後数日のコンクリートをシュミットするなんて事は、正直、やった事もありませんし、その基準も存在していないと思います(工学的にあまり意味が無いので・・・)。
通常は、試験専用のピースを採取してそれを、プレスして試験します。
コンクリートは時間経過と共に、理論上は強度が無限大に強くなります。弊社の物件(それなりの規模のビルです)で呼び強度24の場合、1週強度で20、4週で29まで出ています。シュミットでどこまで出るかは判りませんが、正直、、私の判断は、型枠はずした時に、コンクリートが自然崩壊しなきゃ大丈夫、、、くらいの感じです。

そんなに安全なら、なんで18だとかの目安があるんだ、、という事になりますが、従前は鉄筋コンクリート造のビルなどのコンクリート強度が18の時代が長く、それを準用したのだと思います。更に言えば、最もお安いコンクリートが18なので、それもあったのでしょうね。。

ちなみに一昔前はコンクリートブロックで基礎を作っていた時代もありました。コンクリートブロックが建物の荷重でつぶれた話も聞いたことがありません。

変な話、どんな数値がでても実用上は大丈夫と思います。

※アドバイザー以外の一般ユーザーからのご意見

一般ユーザー  相談者
myph

クラビア

所在地:新潟県
2011年01月18日 09:04

URL:
家づくりの想い:人に優しい家・ふところに優

お住まいの地域は,気温は何度くらいまで下がるのでしょうか。
コンクリートはドロ団子のように,乾燥して固まるわけではありません。
これは簡単に言えばカルシウム化合物と水が反応して,つまり化学変化で固まる物です。
それで,反応を促進させる為には,適度な水と温度が必要になります。
気温が高過ぎると水が蒸発して反応が進みませんので,この時は水を十分にかけてやる必要があり,これを水養生と言います。
一方,気温が低過ぎると水分が凍結して,化学反応以前の問題になってしまいます。
通常は反応の際に熱が発生するので,多少低くても問題ありませんが,低過ぎる場合に問題が出ます。
何度からという具体的なデータは知りませんが,気温がマイナス以下になる地域,池の水が凍るような地域だと注意が必要です。
二枚目の写真は表面だけかもしれませんが,ちょっと気になりますね。
内部は大丈夫なのか,どうかは写真では良く分かりませんが,型枠を外してみて,大きなヒビが入っていたり,通気孔の周辺に大きなひび割れがあるようなら,また,表面が指でボロボロ崩れるようなら,基礎工事はやり直したほうが良さそうですね。
寒冷地では,EPSやウレタンなどの断熱材の型枠で基礎を作る工法があり,これは,反応熱や水分を保持してくれるので,とても具合がいいようです。
また,断熱材の型枠はそのまま残しておけば基礎断熱として使えます。
ただ,シロアリの強い地域は,地面に触れる断熱材の部分のシロアリ対策には課題が残ります。

myph

ヒロくん

所在地:大分県
2011年01月18日 21:12

回答ありがとうございました。
ご意見を参考に、今週金曜に型枠を外す予定の所を、土曜日に変更してもらい、
立ち会おうと思います。

追加の質問なんですが、今回私はフラット35でローンを組もうと思っています。
その際、住宅金融公庫が定めている住宅工事仕様書の規準以下で施工を行なっている場合、やり直しを主張する事は可能でしょうか?
住宅工事仕様書では、打設28日後までの予想平均気温が10℃以下の場合、呼び強度は27Nにすること、という記述がありますが、今回私は24Nで打設されています。
この点を追求すれば、業者もやり直しせざるを得ないではないかと思っています。

アドバイスよろしくお願いします。